ダイエットを始めてから、夕方になるとぐったりする。
運動しようと思っても体が重く、仕事や家事にも集中しづらい。
それでも「結果を出すには、もっと食事を減らして運動しないと」と考えていませんか。
こんにちは。トレーナーの渡辺です。
体重を変えるには、食事や活動を見直すことが必要な場合があります。
ただ、疲れが強くなっているときに、同じ方法をさらに厳しくするのはおすすめできません。
疲れの原因は一つではなく、この記事だけで判断することもできません。
今回は、ダイエット中に確認したい食事、運動、睡眠、体調のサインを順番に整理します。
疲れは「頑張れている証拠」とは限らない
空腹を我慢できた。毎日運動できた。短期間で体重が減った。
数字だけを見れば、順調に感じるかもしれません。
しかし、日中のだるさやめまい、集中しにくさが出ているなら、今の方法が生活に合っているかを見直す合図です。
特に気をつけたいのは、食事を一気に減らし、それまでより運動を増やし、睡眠時間まで削っている場合です。
体に入るエネルギーを減らしながら、使う量だけを急に増やせば、日常生活をこなす余裕がなくなることがあります。
一方で、疲れはダイエットだけが原因とは限りません。
貧血、甲状腺の病気、感染症、睡眠の病気、薬の影響、心身の不調などでも起こります。「食べる量を戻せば大丈夫」と自己判断しすぎないことも大切です。

まず確認したい1|食事を急に減らしすぎていないか
「ご飯は抜く」「夕食はサラダだけ」「空腹でも次の食事まで我慢する」。いくつもの制限を同時に始めると、食事全体が少なくなりすぎることがあります。
2025年に更新された英国NICEの肥満管理ガイドラインでは、低エネルギー食や1日800kcal未満の超低エネルギー食を、長期的な体重管理法として使わないよう勧めています。
特に超低エネルギー食は、専門サービスによる支援のもと、栄養を満たした内容で、期間を限って行うものです。疲労も起こり得る問題として挙げられています。NICE「Physical activity and diet」
これは「何kcalなら誰でも安全」という意味ではありません。必要量は体格、年齢、活動量、病気や薬の有無などで変わります。
まずは、ダイエット前と比べて次の変化が重なっていないか確認してください。
- 食事を抜く回数が増えた
- 主食と主菜を同時に減らした
- 夕方まで強い空腹を我慢している
- 水分まで減らしている
- 外食や会食の翌日に、極端に食べないようにしている
当てはまる場合は、さらに減らすのをいったん止め、一日三食のうち何が不足しているかを見直しましょう。
まず確認したい2|「減らした食品」ではなく、食事全体を見る
体を動かすエネルギー源になる主食、筋肉など体をつくる材料になる主菜、ビタミンやミネラルを補う副菜。
どれか一つだけを「太る食品」として外すより、食事全体の組み合わせを見ることが大切です。
たとえば、昼食がおにぎりだけなら、卵、魚、肉、大豆製品などを使った主菜と、野菜や海藻などの副菜を組み合わせる。忙しい日は、毎回手作りしなくても構いません。
農林水産省と厚生労働省の「食事バランスガイド」も、主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の五つの料理グループを、一日全体で組み合わせる考え方を示しています。
主食を食べれば疲れが必ず取れる、たんぱく質を増やせば元気になる、という単純な話ではありません。特定の栄養素を多くとる前に、食事を抜いていないか、食品の種類が極端に少なくなっていないかを見てください。
まず確認したい3|月経のある女性は鉄不足も見過ごさない
鉄は、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンをつくるために必要です。鉄が不足して貧血になると、だるさ、疲れやすさ、立ちくらみ、頭痛、息切れなどが起こることがあります。
厚生労働省のe-ヘルスネットは、誤ったダイエットによる偏った食生活が、鉄欠乏などの栄養不良のリスクを高めるおそれがあると説明しています。特に月経のある女性は鉄の必要量が多くなります。
食事では、赤身の肉や魚、貝類、大豆製品、緑の濃い野菜など、鉄を含む食品を組み合わせます。
ただし、疲れているからと自己判断で鉄のサプリメントを大量にとることは避けてください。鉄不足かどうかは症状だけでは分からず、別の病気が隠れている可能性もあります。
月経量が多い、動悸や息切れがある、立ちくらみが続く、顔色が悪いと言われる、といった場合は、医療機関で相談しましょう。血液検査などが必要になることがあります。
まず確認したい4|運動を増やした分、休めているか
ダイエットを始めると、「毎日やらなければ」と運動を急に増やす方もいます。
運動は健康づくりに役立ちますが、回復する時間も必要です。厚生労働省の身体活動・運動ガイド2023では、成人の筋力トレーニングは週2〜3日が推奨され、休息日を設けることもポイントとして示されています。
筋トレを始めたばかりなら、次の方法から試してください。
- やり方:スクワットなど、無理なくできる種目を1〜2種類
- 回数:まずは週2日。連日ではなく、間に休む日を入れる
- ポイント:翌日の生活に強い疲れを残さない強度から始める
- 注意点:胸の痛み、強い息苦しさ、めまい、いつもと違う痛みが出たら中止する
この回数は減量効果を保証する数字ではなく、健康づくりの一般的な目安です。運動歴や病気、痛みの有無に合わせて調整してください。
運動前から体調が悪い日は、予定通り行うことより休む判断を優先します。厚生労働省の情報シートでも、普段の健康管理と、毎回の運動前・中・後の体調確認が勧められています。
睡眠を削って運動時間をつくらない
仕事や家事が終わってから運動すると、就寝が遅くなることがあります。睡眠時間を削って運動を増やしているなら、まず予定を組み直しましょう。
睡眠時間には個人差があります。「何時間眠れば疲れない」とは決められません。起床時に休めた感じがあるか、日中に強い眠気がないかも一緒に確認します。
長い運動が難しい日は、短く歩く、座りっぱなしを区切るなど、日常の動きを少し増やす方法もあります。できなかった運動を夜に全部取り返そうとしなくて大丈夫です。
今日からできる「増やす前の3日間チェック」
疲れが気になるときは、3日間だけ次の四つをメモしてみてください。
- 食事:抜いた食事と、主食・主菜・副菜の組み合わせ
- 運動:種類、時間、きつさ、翌日に残った疲れ
- 睡眠:寝床に入った時刻、起きた時刻、休めた感覚
- 体調:めまい、頭痛、動悸、息切れ、月経の変化など
3日という期間に医学的な診断基準があるわけではありません。長期間の記録を新しい負担にしないための、短い振り返りです。
メモを見て、「昼食を抜いた日に夕方つらい」「筋トレを連日行ったあとに疲れが残る」「眠る時間が短くなっている」などの傾向があれば、一度に一つ調整します。
食事をさらに減らさない。運動の休息日を入れる。就寝を遅らせる運動を短くする。
体重だけでなく、「仕事や家事を続けられるか」「朝に回復した感じがあるか」も、方法を選ぶ材料にしてください。
疲れが続くときは、ダイエットのせいと決めつけない
食事や運動を見直しても疲れが続く、日常生活に支障が出る、原因が分からない場合は、私にお気軽に相談してください。
しかし、胸の痛み、安静にしていても強い息苦しさ、意識が遠のくような症状などがある場合は、早めの医療的な評価が必要です。
急激な体重減少、発熱、強い動悸、黒い便など、気になる変化を伴う場合も放置しないでください。
糖尿病の薬や減量薬を使用している方、腎臓病などで食事指導を受けている方、妊娠・授乳中の方は、自己判断で食事量や運動量を大きく変えず、主治医に相談しましょう。
まとめ|疲れているときは、努力を足す前に方法を見直そう
ダイエットを始めて疲れやすくなったなら、「もっと頑張る」の前に立ち止まってください。
食事を急に減らしすぎていないか。食品の組み合わせが極端になっていないか。運動を増やした分、休めているか。睡眠を削っていないか。
疲れは意志の弱さではありません。今の方法を調整するための、大切な体調の情報です。
体重を減らすことだけでなく、朝起きて動けること、仕事や家事を続けられることも含めて、体づくりを考えていきましょう。
アップライフ治療院では、食事・運動・生活習慣についてまとめた「アップライフダイエットテキスト」も作っています。
「何から始めればいいかわからない」
「無理な方法ではなく、生活そのものを見直したい」
という方は、よければ参考にしてみてください。
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