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読解力を高めよう

本

今日は、「読解力」についてお話ししていきます。

現代はインターネットが普及し、SNS媒体を介したメールやチャットなどの文字でのコミュニケーションが多い時代となっています。

これは何を今後意味するかというと、特にビジネスの世界で「読解力の重要性」が高まっています。

以前載せた「本質を見極める」ことにも繋がってきます。

読解力とは

読解力とは、一般的には文章などを読み解く能力を指します。

とりわけ日本では、国語教育を想定した上で、「教材としての文章の内容を正確に読み取る」という意味合いで用いられることが従来より多いと言われています。

文章を読むときは2種類の読み方があります。

1つは、意味を理解しながら読んでいる読み方です。

この場合、書いてあることがひとつひとつ頭と心に入ってきていて、うまくいくと、文章と自分が一体になっていたりもするでしょう。

もう1つの読み方は、字面だけを追っている読み方です。

活字の羅列に対して目を移動させているだけということです。本当にそんな読み方をしている子がいるのか、と思われるかもしれませんが、たくさんいます。

事実私もそうでした。

日本と海外の違い

近年、「PISA」の学習到達度調査の調査結果から日本は国際的に見て読解力が高い水準にないことが明らかとなっています。

この「PISA」(Programme for International Student Assessment)と呼ばれる国際的な学習到達度に関する調査は、OECD(経済協力開発機構)加盟国を中心として3年毎に実施される15歳を対象とした国際的な学習到達度テストです。

読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野を中心とした試験で、義務教育修了時点で学んだ知識を実生活にどの程度応用できるのかを測ります。

PISAでは、学校で習得する基本的な知識に加えて、それらを自分たちの生活に活かすことができるような発展的な内容も出題されます。

これにより、思考力や応用力が問われる自由記述問題が比較的多く出題されることが特徴的です。

2012年度調査では、日本は65か国中で科学的リテラシー:4位、数学的リテラシー:7位、読解力:4位という結果でした。

2015年度調査では、日本は72か国中で科学的リテラシー:2位、数学的リテラシー:5位、読解力:8位でしたので、科学的リテラシー・数学的リテラシーの順位は上昇、読解力の順位は低下したといえます。

2018年度調査では、日本は78か国中で科学的リテラシー:5位、数学的リテラシー:6位、読解力:15位でしたので、すべてにおいて低下しておりますが、読解力の順位は著しく低下しています。

2018年読解力

このように日本は、特に読解力の低下が過去のデータから目立っています。

学び

読解力を身につけるために必要なこと

成果を出すスピードや質、成果を出すスピードにおいて結果を出す方は読解力がとにかく高い印象があります。

読解力が備わっている人は、教えると「これこれこういうことですよね?」って自分なりの言葉でかみ砕いてこちらの意図を自分なりに読み解いたうえで答えてきます。

だからその後、パターンを変えてもすぐ答えられるのですが、読解力の低い子は「わかった?」と聞くと「わかった」とは答えますが、少しパターンを変えると対応できません。

施術に対しても同様で、読み解ける人は進歩するスピードが全く違います。

要するに、その問題の本質を抑えているかどうかが肝心です。

文章を字面だけ読むだけでなく、その本質を必死に読み解こうとしているかどうか。

「なぜこの問題を作った人はこんなことを聞いてきたのか?」

「ここが問われている意図はなんなのか?」

「なぜこの順番で施術を行うのか?」

「体重の乗せ方・手の角度・押すベクトルの向きはこれで合っているのか?」とただ単にこなすだけでなく、読み解けるのです。

こういったことは、日本の教育とも関係があります。

現在、日本のテストのスタイルは「6+4=?」というように、1つの答えを導き出すものが普通です。

しかし、これは海外の教育関係者からすれば不思議な話と考えられています。理由は、答えがわかっていることをわざわざ問題にしているからです。

では、海外ではどうかというと、「□÷□=8」など、いく通りもの答えを考えさせるようにするのが一般的です。

この違いは、「What(事実)」を覚えさせるよりも、「Why」を考えさせて創造力や想像力を養うことのほうが重要とする考え方から生じています。
私たちが社会に出て日々直面する問題は、「1+1=2」のように答えが1つだけというケースはほとんどありません。

答えがいく通りもある出題によって、子供自身に考えさせ、それぞれ一人一人が意見を述べやすくし、他者の力を借りながら問題を解決していくこと。これこそまさに実社会で生かせる教育です。

他にも似たようなことはいろんな場面でもあります。

読解して自分の中に落とし込んで初めてその情報に触れた価値が出てきます。

世の中にはいろいろな情報が垂れ流しになっていますが、それも一つ一つ「字面を追う」のと「読解する」のでは得られる情報量が格段に変わってくるので、日ごろから「読解すること」を癖づけるように意識しないといけません。

 

 

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